「新人のメンタルが弱すぎ」は勘違い?知らないと間違う本当の理由と対策

「新人のメンタルが弱すぎ」は勘違いかもしれません。

新人さん(特に若い子)の教育担当から、

  • 少し注意しただけでやる気を失う
  • すぐ落ち込むのでどう指導すればいいのか分からない
  • 何を考えているか分からない

といった相談を受けることがよくあります。


「めんどくさい」と言いたいところだと思いますが、まずは「自分と感覚が違う」ことを受け入れてみてください。


詳しくこのあと書いて行きますが、実はメンタルが弱いというのは勘違いだったりすることもあるんです。


「新人さんのメンタル弱すぎてどうしようもできない……」と諦めてしまう前に、参考にしてみてもらえると嬉しいです。

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メンタルが原因じゃない。本当の問題とは?

メンタルが原因じゃない。本当の問題とは?

先にも少し触れましたが、メンタルが弱いと思っていたら、実は違うところが原因だったりすることがあります。


経験上で多かったのは、

  • モチベーションが低い
  • 価値観が違う
  • プライドが高すぎる

パッと見だとメンタルが弱いのかな?と思うようなリアクションをするので良く勘違いされがちなので、対策を間違えないように注意が必要です。


特に新人さんとは付き合いが浅いので、気づきにくいことの方が多いと思います。


では、どのような対策が必要か深堀していきます。

対策1:モチベーションが原因の場合

モチベーションが原因の場合

これが一番原因として多いと思います。


メンタルが弱いんじゃなくて、単純にモチベーションが低いから、仕事の指導を受けても良い反応が返ってこないというパターンですね。


極端な例ですが「はぁ……また注意された。めんどくさい」と思っていたとします。


でもそれを表情に出すのはNGと分かっているので、表情では落ち込んだ顔を作る


なので注意した側からすると「あ、ちょっと注意しただけで落ち込んだ。メンタル弱いな」と感じるんです。


本当にメンタルが弱い人との見分けがすごく難しいんですが、特徴として「仕事を積極的にしない」ということが多いですね。


対策もまた難しいのですが、一番はコミュニケーションをしっかりとることです。


新人さんの場合は、新しい環境に慣れることができていない、どこにやりがいを見出せばいいのかわからないという状況であることも多いでしょう。


まずは「働くのが楽しい職場」と思ってもらえるように意識して接するのがオススメ。


楽しい・好きと言った感情があれば、自然と「何かの役に立ちたい」と思うのが人の習性です。


上手くコミュニケーションをとっていきましょう。


ただ、中には「お金を稼ぎに来ているだけなので、コミュニケーションは望みません」というタイプもいます。


その場合は相手の意思を尊重してあげてください。


その代わり、仕事割り切ってもらうしかないので、淡々と必要業務を指示しましょう


それで辞めてしまうのであれば、冷たい言い方ですが本人の能力不足です。


歩み寄って、拒まれて、結果仕事がこなせないのであれば、諦めるしかありません。


新人教育する側も時間が無限にあるわけではないので、取捨選択も時には必要と思ってください。

対策2:価値観の違いが原因の場合

価値観の違いが原因の場合

教える側と新人さんの「ここが大切」と思うポイントがずれていることがあります。


例えば、教える側としては「覚えておいた方がいい」情報が、若い子だと「必要な時にネットで調べればいい」情報という感覚であることが少なくありません。


覚えておかないと自分の力にならない。


そう考える人も少なくないでしょう。実際に毎回調べていたら効率が悪いこともあります。


ですが「転ばぬ先の杖」という価値観は通じない。


価値観が違う仕事を与えられると、先に紹介した「モチベーションの低下」に繋がり、結果メンタルが弱い人に見えるようなリアクションをとる……と言った流れです。


対策としては、仕事のやり方を自分で考えてもらうのがオススメです。


やってみてもらって、やり方が良ければ褒めて、悪ければアドバイスをする。


効果的で具体的なテクニックに関しては長くなるので、別記事にて紹介しています。


参考:部下の能力を引き出すスキル『コーチング』【現場経験15年の集大成】

対策3:プライドの高さが原因の場合

プライドの高さが原因の場合

自尊心が強く、自分の考えが一番正しいと思っているけど、生意気だと思われたくないから我慢しよう……と、内心で思っているタイプです。


自分に自信があるのは、とても良いことです。


ですが、それが原因で成長のチャンスを失ったり、仕事が進まないというのは問題ですよね。


また、同業他社で働いていたことがある新人さんに多かったりします。


指導を受けた時に「自分の考えを言いたい気持ち」と「新人として控えるべき」という心の葛藤が、上手く処理できず、ストレスが顔に出てしまうというパターン。


こういったタイプの人は【承認欲求が強い】ことが多いんです。


なので、基本褒めながら仕事を任せることからスタートすることをオススメします。


では指導が必要な場合はどうするか。


「自分はこうした方が良いかなと思ったけど、どう思う?」と意見を伝えつつ、相手の意思を聞き入れる方法をとってみてください。


この時のコツは「別にどっちでも良い」ラインの指摘をしてみることです。


そして、その時に相手から意見が出たらスッと、その意見を受け入れてください。


相手は「自分の意見を受け入れてくれた。この人は自分の話を聞いて、認めてくれる人だ」と感じるはずです。


これを繰り返していると、信頼関係が築けます。


お互いに意見を言いやすい関係性ができたら、徐々に、自分が必要と思う指導もしやすくなると思います。


プライドの高さを仕事のモチベーションに繋げられるように、導いてあげてください。

本当にメンタルが弱い新人さんにはどうするべきか

本当にメンタルが弱い新人さんにはどうするべきか

では本当にメンタルが弱い人の特徴は何か。


それは自尊心が低すぎること


自尊心というのは、主に育ってきた家庭環境だったり、学校生活の中で作られるものなので、そう簡単にどうこうできるものではありません。


大切なことは【自尊心が低い人が悪いわけではないということを理解しておくことです。


そうでない人から見ると「なんでこのくらいのことで凹むの?」と苛立つことがあるかもしれません。


でもそれはその人のせいではないんです。


もちろん中には、


「自分は努力して、成功して、その中で自尊心を身に着けて来たんだから頑張ればどうにかなる!」


……という強者な方もいらっしゃるでしょう。


でも、それで記事の最初にも書きましたが、自分と他人の感覚の違いを受け入れることができるでしょうか?


まずは、相手をゆっくり受け入れることを意識してみてください。


仕事のやり方としては、大前提として【否定から入らない】ということが大事です。


相手の考え方に寄り添って考え、いい時には褒め、悪い時には一緒に悩む。


正直これは、かなり根気がいることなので、言うほど簡単ではありません。


ただ、世界でも日本はトップクラスに自尊心が低い人が多い国と言われています(確か何年か前の調査だと世界一位だったはずです)


なので、メンタルが本当に弱い人との接し方をマスターできれば、きっと大きなスキルになると思いますので、頑張ってみてください。

悩みが多いのはメンタルが弱いせいじゃない

悩みが多いのはメンタルが弱いせいじゃない

小さなことで悩んでしまうのは、メンタルが弱いからだ……は間違いです。


原因はメンタルが弱いからではありません。


悩みが解決しないのは「心の整理」が苦手だからです。


どんなことでもそうですが、人間の思考力というものは、ある程度で限界がきます。


どんなに考えたって、どんなに悩んだって、最終的には「なるようになる」のを待つしかないんです。


人事を尽くして天命を待つ。


うん。昔の人は偉大です。本当にそうだなって、年をとれば取るほど思います。


悩みが多い人というのは、基本的にこの「なるようになる」という考えに到達するまでの「心の整理」ができていないことが多いと思うんですよね。


ある程度までは悩む……のではなく「考え」て、考え尽くした先は「なるようにしかならない」んです。


それはメンタルが弱いとか強いとかっていう話じゃなくて、心を整理する力がどれだけあるかってことです。


「やれるだけのことはやった」と、自分に言い聞かせてあげればいいんです。


また、「やれるだけのこと」が足りなくて失敗したっていいんです。


月並みな答えですけど失敗しない人なんていないので。

メンタルが弱いからこそ人の痛みがわかる

メンタルが弱いからこそ人の痛みがわかる

これは僕の持論なんですが、メンタルが弱い人の方が最終的に現代社会では有利だと思うんです。


というのも、メンタルが強い人には、メンタルが弱い人の気持ちを理解することが極めて困難なんですよね。


そして先にも少し触れましたが、日本は世界でもトップクラスに自尊心の低い=メンタルの弱い人が多いんです。


メンタルが強そうに見える人でも、立場上虚勢を張っているだけで、実はメンタルが弱い……なんてこと掃いて捨てるほどにある話です。


そんな世の中で生きていこうとした時に、寄り添ってあげられる人が多い人の方が有利なのは、言うまでもないことですよね。


結果、メンタルが弱いということは武器なんです。


メンタルを鍛えるのは簡単ではありませんが、成功体験を積み重ねれば、少しずつ自分に自信を持つことはできます。

他人が否定しても自分は否定しない

他人が否定しても自分は否定しない
  • 自分が間違っていた
  • 自分が悪かった
  • 自分のせいだ


こうゆういわゆる自己否定……メンタルが弱い人がやってしまいがちだと思います。


新人さんがこういった癖を持っているようであれば、魔法の言葉を教えてあげてください。


それは「……けど」です。


「自分が間違っていた……けど」「自分が悪かった……けど」と、心の中で付け加えてあげてください(口には出さないでくださいね!言い訳がましい人って思われちゃいますから)


なんかカッコ悪いな……なんて思いますか?


ですよね。カッコ悪いです。


でもいいんです。


心の中だけで思うぶんには、誰にも見えないので。


自分の心が傷ついちゃって、先に進めなくなっちゃうくらいなら、カッコ悪くてもいいから、自分の擁護をしてあげた方が何倍も有益だと思いませんか?


時間が経って、失敗の傷も浅くなって、メンタルが壊れないところまできた時に、カッコ悪いことを繰り返さないようにすればいいだけです。


自分の中の世界まで綺麗にしようと思うと、メンタルが弱い人は、壊れてしまいがちです。


なんだか倫理観や理想論ばかり叫ばれる時代だから、心の中もそうじゃなくちゃダメだって、洗脳してくるような時代に流される必要はないんですよ。


人間なんですから、自分くらい自分を甘えさせてあげればいいんです。

メンタルを強くしたいなら

メンタルを強くしたいなら

これに関しては深く言及できません……


というより人それぞれ自分に合った方法があると思うので、僕の価値観が逆に悪影響を及ぼすことになったら申し訳ないので。


とはいっても何もなしというのはあれなので、個人的におすすめな方法を一つだけ紹介するならば、それは「哲学」を持ちましょうということです。


自分の世界を持って生きることができるヒントは、哲学にあると個人的に思ってます。


なので、色々な本を読むということを僕は繰り返してきました(僕自身メンタル弱いので)


中でも好きな作家さんが養老孟司さんです。


こう、価値観を押し付けてくる内容ではなく、ただ淡々と個人の哲学?考え?を、心にスッと入ってくる文章が心地いいんですよね。


時間があるときにでも、ぜひ一度。

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