
「もしかして、自分は嫌われているのではないか」
店長という立場になると、一度は感じることがあります。
・指示を出した後の空気が重い
・スタッフとの距離を感じる
・以前より話しかけられなくなった
結論から言うと、店長はある程度『嫌われる立場』なので当たり前です。
ここにばっかり意識してると、正直心が持ちません。
重要なのは「嫌われていること」ではなく「嫌われ方」。
この記事では
・店長が嫌われる理由
・嫌われてもいいケース/ダメなケース
・現場での正しい向き合い方
を実務ベースで整理していきます。
店長が嫌われる理由

まず前提として、店長は嫌われやすい『役割』です。
これは個人の性格ではなく、役割そのものの性質によるものです。
「意識してなかったけど、そもそも店長の役割って何だろう」という方は一度こちらも参考にしてみてください。
▶ 店長の仕事・役割とは?
厳しい判断をする立場
店長は、現場にとって『都合の良くない判断』も行います。
・シフトを削る
・注意や指導をする
・ルールを守らせる
店長がしなければならない当たり前のことでも、スタッフからすると負担になる。
理解はできるけど、不満が残る。
結果として、「嫌われている」ように見える形で表に出やすくなります。
全員を平等に扱えない
現場ではどうしても
・できる人に頼る
・経験者に任せる
といった判断が増えます。
これは合理的ですが、
・仕事量の差
・任され方の差
が見えることで、不満につながることがあります。
評価・指導の役割
店長は、評価する立場でもあります。
・注意される
・改善を求められる
・評価がつく
この関係性自体が、心理的な距離を生みます。
どれだけ丁寧に関わっても、一定の緊張関係は避けられません。
ここで重要なことは、店長に求められるのは「感覚」ではなく「評価基準」ということ。
スタッフ評価の具体的なやり方については、こちらで整理しています。
▶スタッフ評価のフィードバック基準
感情とのズレ
スタッフは
「気持ちをわかってほしい」
と感じています。
一方で店長は
「現場を回すこと」を優先します。
このズレが
・冷たい
・理解がない
と受け取られることがあります。
「プレイングマネージャー」というポジション
そもそも店長というポジションは、
- 現場に入りながらスタッフと関わる
- 数字や結果も求められる
- チーム全体の責任を背負う
といった複数の役割を同時に担っています。
いわゆる「プレイングマネージャー」という働き方です。
この働き方は、
・現場では「仲間」として見られやすい
・一方で「上司」として判断もしなければいけない
という矛盾を抱えています。
なので、距離が近いのに厳しいことを言う存在になる。
結果として「嫌われやすい立場」になってしまうんです。
自分の状況を整理することで、見え方が変わってくるので一度こちらの記事も参考にしてみてください。
▶プレイングマネージャーとは?現場と数字に追われる激務ポジションの正体と対処法
嫌われてもいい店長の特徴

嫌われること自体は問題じゃありません。
問題なのは「嫌われ方」です。
まずは、問題ない嫌われ方を整理します。
基準が一貫している
いい店長は、判断基準がブレません。
・誰に対しても同じ基準
・状況が違っても軸が同じ
その結果
「厳しいけど納得できる」
という状態になります。
一時的に嫌われても、長期的には信頼に変わります。
目的が明確
判断の背景に
・なぜそうするのか
・何を目指しているのか
があると、受け取り方が変わります。
例えば
・売上のため
・安全のため
・チームのため
目的が見えると、不満は軽減されます。
公平性がある
全員に同じ結果を与えることはできませんが、
同じルールで判断することはできます。
・えこひいきがない
・基準が公開されている
この状態があると、完全に好かれなくても、信頼は残ります。
嫌われ方がダメな店長の特徴

一方で、注意すべき嫌われ方もあります。
これは放置すると、確実に現場が崩れます。
感情的
・機嫌で態度が変わる
・その場の感情で判断する
この状態になると、スタッフは
「どう動けばいいかわからない」
と感じます。
結果として、現場の安定性が失われます。
えこひいき
・特定の人だけ評価する
・関係性で判断が変わる
これは最も不信感につながりやすいポイントです。
一度崩れた信頼は、簡単には戻りません。
考えが浅い
深く考えられない店長はお店を壊します。
その場その場で浅く考えて答えるから「昨日言ったことと違う」という事態を起こします。
・理由がわからない指示
・背景が見えない判断
これが続くと、不満が蓄積します。
嫌われないようにするための対策
忙しさに追われていると、こういったダメな嫌われ方をしてしまうこともあります。
だって人間ですから。
こういった状態を避けるためにはメンタルコントロールや、スタッフの心を掴む術などを知っておくことが効果的な対策となります。
店長が持つべきスキルを深堀したい方はこちらを参考にしてください。
▶ 店長に必要なスキル5選
嫌われることとの正しい向き合い方

では、店長としてどう考えればいいのか。
ここで重要なのは「前提の整理」です。
全員に好かれる必要はない
まず押さえるべきは、
全員に好かれる店長は存在しないということです。
・立場上の距離
・役割の違い
がある以上、好かれることには限界があります。
ここを無理に取りにいくと、
・判断が甘くなる
・基準がブレる
といった問題が出てきます。
信頼との違いを理解する
好かれることと、信頼されることは別です。
・好かれる → 感情
・信頼 → 行動と結果
店長として優先すべきは、明確に後者です。
軸を持つ
重要なのは、自分の判断基準を持つことです。
・何を優先するのか
・どこまで譲るのか
これが明確になると、
嫌われる場面でも迷いが減ります。
理想の考え方については、こちらでも整理しています。
▶ 理想の店長像とは?
店長として信頼を得るための行動

最後に、現場で実践できる具体的な行動を整理します。
① 判断理由を言語化する
・なぜその判断なのか
・何を基準にしたのか
これを伝えるだけで、納得感は大きく変わります。
② 一貫した対応をする
・人によって態度を変えない
・基準をぶらさない
これが、長期的な信頼につながります。
③ 適度に関わる
・任せきりにしない
・抱え込みすぎない
バランスの取れた関わり方が、現場の安定を作ります。
④ 育成を止めない
短期的には効率が悪くても、
・教える
・任せる
・振り返る
このサイクルを回すことが重要です。
スタッフ教育については、こちらでも詳しく解説しています。
▶ スタッフ教育の手順を徹底紹介!店長職の負担を減らすチームビルティングの基本とは
まとめ
店長が嫌われるのは、珍しいことではありません。
むしろ
役割として自然に起きる現象です。
重要なのは
・嫌われている理由
・その状態が適切かどうか
を見極めることです。
整理すると
・OKな嫌われ方
→ 一貫性・目的・公平性がある
・NGな嫌われ方
→ 感情・えこひいき・説明不足
という違いがあります。
店長にとって大切なのは、
好かれることではなく、信頼されること。
そのために
・判断基準を持つ
・行動を一貫させる
・言葉で伝える
この積み重ねが、結果的に現場を安定させます。
「嫌われているかもしれない」と感じたときこそ一度立ち止まり、
その嫌われ方が正しいものかどうか
を整理してみてください。



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