いわゆる「飛び込み営業」と呼ばれる方法でお店へ訪れる営業マンの方が、大体週に1回程度ある職場で働いていたことがあるんですが、正直「凄い度胸だな……」と尊敬します。
新しい商材を売り込みに来られる方、協賛を求めて来られる方……様々な方がいらっしゃいますが、毎回席を設けてお話を聞くわけではないんですよね。
ただ、中には「つかみ」が非常に上手く「話を聞いてみようかな」という気持ちになる人が、時々います。
どんなタイプの営業マンが好まれるのか、またはNGなのか。
「飛び込み営業される側」の心理を紹介していきます。
【関連記事】
・「仕事に行くのが怖い……」限界を迎える前に取るべき行動とは
・【孤独な中間管理職】理解されない板挟みのストレスを避ける5つのコツ
飛び込み営業で『つかみ』が上手い人の特徴
この人の話なら聞いてみてもいいかな?と思える人の特徴を、まず箇条書きでまとめると、このような感じです。
- 誠実さが伝わる
- 自然体
- こちらの都合を優先する姿勢が見える
それでは具体的にお話していきます。
『誠実さ』が伝わる
まず「誠実さ」という部分においては、あとでも詳しく書きますが、第一声目が「責任者の方はいらっしゃいますか?」と聞いてくるタイプの方。
正直これはアウトです。
僕がこの言葉を用いる人に対して持つ感想を一言で表すなら「打算的なタイプ」ですね。
商売なんだから打算的なのは当たり前ですが、それをファーストコンタクトで前面に出されると「この人の話は信用できそうだ」とは思いにくいのではないかな、と。
「最初から責任者面談を求める」⇒決済権を持つ人に話ができれば話が早いから⇒自分の手間を省きたい⇒自分のメリットを優先するタイプ……という構図ですね。
『自然体』な姿
飛び込み営業で来られる方のタイプもそれぞれ。
凄く低姿勢な方だったり、オドオドした方だったり、だるそうな人だったり、ボケーっとした方だったり。
そんな中で「おぉ……」と思うタイプの人は大体「自然体」なんですよね。
じゃあ、自然体ってどんな感じかというと、抽象的ですが特徴をあげるとこんな感じです。
- 立ち姿が綺麗(普段から姿勢を気にしている)
- 目線を合わすことに抵抗がない
- 過度(不自然)に笑っていない
といったところでしょうか。
サービス業をしている人間独自の目線かもしれませんが、上記条件が揃っているだけで「話するくらいならいいかな」と思います(もちろん時間があればです)
飛び込み営業であっても自然体でいられるということは、場数を踏んで経験値が高かったり、商品に自信があったりなど、なにかしらの「背景」がある可能性が高いです。
まぁ「大手」と言われる会社の飛び込み営業の場合だと、会社のブランド力頼りで自信たっぷりに来られるのですが、いざ話を聞いてみると「あ、ハズレだな」と思うことが多々あるので一概には言えませんが……。
大手の会社さんの場合に限っては、取引をしていて、いわゆる「有能」と思える方(言い方が適切でなくてすみません)は、総じて腰が低いタイプが多いです。
と、まぁ話が若干脱線しましたが、次にいきましょう。
『営業先の都合』を優先する姿勢
サービス業の場合は忙しい時間帯や土日祝は避けるべき。
たまに「近くまで寄ったのでご挨拶だけでもと思いまして」と言って忙しい最中やってくる飛び込み営業の方がいますが、論外ですね。
近くまで寄ったとか……面識もない貴方様のご都合に合わせて、なぜこちらが時間を割かされるのでしょうか。
また、飛び込み営業の場合「アポがないことに対して申し訳ないという姿勢」は大事です。
はじめに一言ことわりがある人とない人では、受け入れる側としても印象が違ってきちゃいますね。
例外:やる気のある新人さん
たどたどしいけど「話を聞いてもらいたい!」という熱意のある新人さんがたまに来られますが、これは人情的に応援したくなるんですよね。
時間があれば、個人的には時間を割いちゃいます。
また、自分が接客業出身だからかもしれませんが、人と接するのが上手な人は惹かれますね。
個人的な推測ですが、接客スキルが営業にも応用ができると思います。
手前みそですが、こちらの記事も参考にしていただけると嬉しいです。
参考:接客が上手い人が使う『人たらしな接客術』5つのポイント!
「この人とは契約したくない」という営業マンの特徴
担当者に礼儀が足りない
先にも少し触れましたが、 「担当者」への礼儀を欠いた人は信用しません。
実体験ですが、担当者の僕とは一切目を合わせず、ずっと上司の顔色だけをみてプレゼンを行ったり、僕からの質問に対しては、話を短く切ったりなど、あからさまな人には、何回も会ってきました。
早く契約の話を進めるのに決裁権を持つ人へアプローチしたい気持ちはわかります。
ですが、担当者として信用できる相手ではありません。
ただ商品が魅力的なら、担当者としてどう動くか。
似た(あるいは同じ)商品を扱っている同業他社を探します。
誠意が見えない相手とは、どちらにせよ長続きしません。
逆を言えば、担当者・責任者関係なく、同じ態度で接することができる人は好印象です。
自分の利になる人間にだけ取り入ろうとする姿勢はNG。
また、「おだて(よいしょ?)」が過ぎると不信感を抱きます。
別に悪い気がするわけではないんですが、本音が見えないので信用しにくくなってしまいますね。
事前に営業先の情報を調べてきていない
全く営業先のことを調べずに来て「教えてほしいのですが……」という話題の切り出し方をする営業の方が、割と高確率でいらっしゃいます。
正直これは困るんです。
暇だと思ってる?と不信感を抱くことすらあります。
隅々まで調べて来てとは言いませんが、せめてホームページを見るくらいはしていただきたい。
僕が今まで「あ、この人になら仕事を一緒にしてみてもいいかな」と思えた人は、ほぼ全員がこちらの営業スタイルやターゲットを想定したうえで提案のお話に来られてました。
実際どうやっているのか聞いたところ……
- 営業先リストを作る
- 営業先のホームページを見てターゲットの仮定を立てる
- ターゲットに刺さりそうな自社商品を探す
- 自社商品が営業先にどのようなメリットがあるか話の道筋を想定しておく
といった感じで事前準備をしているとのこと。
刺さるセールスマンは事前準備がすごいんだな、と感心した一例です。
「もう一回話をしてみたいな」と思える営業マンの特徴
デメリット部分の提供
自社の商品のメリットを説明するのは、言うまでもなく必要ですが、危険管理の観点からいうと重要なのは「デメリット」の部分。
大小関係なく、メリット・デメリットを照らし合わせたうえで、買い手にとって必要なものかどうかをプレゼンできる営業力を持った人は、信頼度が高いですね。
自社のメリットも提供
たまに「え、それどうやって儲けてるんですか?」っていう商品があったりするんですが、あまりに買い手側のメリットしか見えないものは、信用しにくいんですね。
これは経験上かもしれませんが、綺麗なバラにはトゲがあるという言葉のとおり、その手のものは後々デメリットがでてくるものが多いんです。
そういう経験則からくる疑心暗鬼を取り払ってくれる営業マンの特徴は、割とこっそりといった話し方で「実はこれ弊社もこういったメリットがちゃんとあるんです」と教えてくれたりします(まぁ、もちろん初めから公開していい内容なんだとは思いますが)
価値ある情報の提供
商品だけでなく情報を提供してくれる営業マンの存在は非常にありがたいです。
もちろんコンプライアンスに触れるような情報まで提供しろとは言いません。
公開していい範囲で、買い手にとって価値のある情報を提供する姿勢がある人は信用しちゃいますね。
たとえその時にプレゼンされた商品がイマイチ(失礼)でも、何かその営業マンさん経由でお願いできそうなことがあれば連絡してみようと思えます。
できる営業マンさんほど次に繋がることを意識している傾向にありますね。
やられたくないけど引っかかる裏技
正直自分の能力のなさが原因なんですが、度々「あ、やられた」と思う手法を紹介します。
というのも、実際電話営業ってめちゃくちゃ多いんですね。
なので大体の場合が「担当に要件を伝えておきます」といった感じで、居留守を使うことが少なくないんです(営業マンさんごめんなさい)
そんな僕の思惑を超えてくる営業マンさんのやり方はこうです。
まず、事前に電話で担当者(今回で言えば僕)の名前と役職を他のスタッフに確認しておきます。
後日「○○商事のものですが、先日お話させていただいた担当の○○さんはいらっしゃいますか?」と指名して電話されると、あれ?対応したことある人?なら対応しなきゃ……という感じで応じてしまう。
結果、話を聞いてて「いや、話したことないわ!誰だよ!」となることがあります。
ぶっちゃけ騙しみたいな手法ですが、社会人としての建前があるので無下にできないとう状況を駆使した上手なやり方かもしれません。
まぁ、その時点で僕は信用しないのでアレですが「話さえ聞いてもらえたら売り込む自信がある!」という営業マンの方には有効な方法かもしれませんね(笑)
最後に
個人的に飛び込み営業できる人のことは尊敬します。
逆の立場なら正直こわい。
だからこそ人間味が見えれば何かしら協力したくなるのが人の(僕の)性ってもんですね。
例えば帰り際の挨拶。
最後に姿が見える瞬間で振り返って無言をお辞儀をした営業マンさん。
たまたま僕がお客様の対応をしていたから見えたその姿。
やられましたね。
すでに社内会議で必要な資料は集まっていたのに、そこの会社の資料を追加して入れちゃいました。
「いい人でいても契約が取れない。断りやすいと判断されるから」という情報を聞いたことがありますが、僕には正直理解ができないです。
っていうか契約を結ぶにしても断りづらい相手って時点で前提条件がおかしいと思うんですけどね。
少なくとも僕は、近しい条件で比較する場合は、相手の人格で選んできました。
なぜなら「今後も付き合う上でその方が幸せ」だからです。
重要な仕事であれば尚更です。
もちろんスキル不足や商品価値が見合ってなければ話は別ですけどね(笑)
世に営業マンの方々がいるからこそ、日の目をみる商品も多数あります。
頑張っている営業マンの方々にもスポットライトがあたりますように。
【関連記事】
・「仕事に行くのが怖い……」限界を迎える前に取るべき行動とは
・【孤独な中間管理職】理解されない板挟みのストレスを避ける5つのコツ
コメント